最近話題になった 「単安定四面体(monostable tetrahedron)」の論文 を読んで、MuJoCoでモデルを再現してみました!
この図形は、どの向きに置いても、必ず1つの特定の面が下になるように転がるという不思議な性質を持っています。
普通の四面体ではそんなこと起きないので、かなり特殊な重心設計が必要です。
今回使ったモデルは、カーボンファイバーでできた軽量フレームに、1点だけ重いコア(タングステン相当)を入れて、重心を精密にコントロールしています。
モデルの形状や密度などを論文と同じになるように手作業で MJCFファイルを作成し、MuJoCo上でシミュレーションしました。
出来上がったモデルは、以下の通りです。
フレームだけだと、立体構造がわかりにくいので、各面に重さが 0 の色付きの面を貼ってみました。
モデルが再現できたので、MuJoCo上で、どの向きに置いても、必ず1つの特定の面が下になるように転がるか、試してみました。
MuJoCoでも、ちゃんとどう置いても、同じ面が下になるように転がるのを確認できました!
ちょっとした実験だけど、実際にシミュレーションで動かしてみると、とても興味深かったです。
参考文献
- Gergő Almádi, Robert J. MacG. Dawson, Gábor Domokos, Building a Monostable Tetrahedron, arXiv:2506.19244 [math.DG], 2025年6月.
- ITmedia NEWS, 「どの面に置いても、転がって“必ず特定の面”に着地する四面体 ハンガリーとカナダの数学者が発表」, 2025年7月3日,
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2507/03/news029.html